建築家、このビルは燃えないと思っていたよ、、、、、わたしもだよ。映画『タワーリング・インフェルノ The Towering Inferno 』での、スティーヴ・マッキーンから、ポール・ニューマンに向けられた言葉と、その返事です。前回は建築家、ポール・ニューマンの視点で楽しんだこの映画を、今夜は消防士、スティーヴ・マッキーンを追いながら味わっています。
歌劇のスタイルに、『グランド・オペラ』があります。オペラ全体は五幕はある長大で、大規模な作品で登場人物も多くて主役が誰か分からないようなものです。1932年の映画『グランド・ホテル』が、そうした主役級の出演者を集めた映画でした。今だったら、オムニバス形式にしちゃうかも知れないけれども同時に幾つものエピソードが進行していく映画で、この映画のタイトルを関して『オリエント急行殺人事件』や『タワーリング・インフェルノ』をグランド・ホテル形式と呼ぶ事があります。
パニック映画としてロードショー公開されましたが、アドヴェンチャー映画はB級映画として、90分程度の映画作品に馴染んでいたので2時間45分の長編にくたくたになった記憶が強くてヴィデオでも二の足を踏んできた映画の1つ。でも、引き寄せられるところが多いのはパニックが次々と襲ってくるのを片付けるのではなくて、並行して進行していくそれぞれの人間ドラマ、一人一人の描き分けと演じる力は一級だからですね。
音楽はジョン・ウィリアムス。パニック映画の常道を踏んだ“古典”といって良い音楽。11月7日のスティーヴ・マッキーン、30回目の命日に当たってNHK Bs-hi で、2010年11月10日、午後10時から「タワーリング・インフェルノ」がワイド・スクリーン、ハイビジョン放送されました。20世紀Foxの映画ですが、ワーナーから配給されてたりもします。何かに使用する時には両社に尋ねる必要がありそうです。DVDがBlu-rayで発売されています。☛タワーリング・インフェルノ [Blu-ray]