日本中が観た。日本中が実況した。『ゴミ』だ、『バルス』だと、海外の人は日本中で何が起こったのかミステリーな2時間半だった事だろう。
さて、クリスマスも行く年来る年も終わったかのような静けさが帰ってくる。
録画してあるから明日観てよ。と旦那さんに言われた友達がショックを受けていた。『おうちで観よう』をキャンペーンに年末までのラインナップの中では、アニメ映画『天空の城ラピュタ』は弱いと思われたのだけれども『ニューマスター』が功を奏した形だ。日本テレビの戦略勝ちという結果でしょう。明日には視聴率がいくつだったというニュースが流れるものと推測しています。
ニュープリントでもHDリマスターでも無く、ニューマスターでテレビ放映された中では落ち着いた色調に整えられ映画館で観るよりも映画館で観ているような印象でした。『天空の城ラピュタ』は市販ビデオはレーザーディスクだった。音質も刺激的なところの無い、良く聞き取れる仕上がりだった。画面の右肩にフィルムチェンジのパンチが修復されているのは当然ながら、終盤の暗い画面での映画フィルムの現像の際についたと思われるゴミと、斑点は残してあった。HDリマスターとはクリア化の考え方が違っていたようですね。 さて、「風の谷のナウシカ」、「となりのトトロ」と違って「天空の城ラピュタ」は最後に『おしまい』って出ないのよね。
ジブリの映画で何が好き?と聞かれると、ラピュタはずいぶんと後退するのだけど、宮崎駿さんの作品としては頂点の漫画映画だと思う。最高より最強と言うべきか強固で居て最後でこれでもかこれもかとリトライされてくる。ベートーヴェンの『第9』のような1編。話があればシリーズ・アニメ化できるぞ、くらいの体力を感じる。夏になると図書館などでの上映会があって、上映時間2時間は当時じっとしてみているにはつらかった。
何でもテレビ放送は今回で13回目だと言うことですが、上映会で観たり、もちろんビデオでも観てたのでジブリ作品の中では最も回数観ているはずだ。 ちょっと気分転換で観ようとか、キャラクターが好きだというのは無い。しかし、ジブリ映画は「となりのトトロ」のような単発、または、何かのワン・エピソードのような作品が増えるばかりで馬力は『天空の城ラピュタ』を超え切れてはいない。若手の意識はここには優れていて集中しているけど、がっちり縁を組んだ感がしなくなった。日本中で昨夜の『天空の城ラピュタ』は観ていても、パーソナルで観ているんだろうね。一家団欒でああだ、こうだ、和気藹々で冬の夜を心の中から暖かく過ごした人はどのくらい居るのでしょうね。