【蓄音器の音】聴きませんか – 第277回蓄音器でレコードを楽しむコンサート 第1部クラシック「生誕200年の作曲家 フランツ・リスト名曲集」資料

ショパンとは1つ違い。文筆に才たけていたシューマンも同じ。そして今から200年前の1811年に産まれたのがフランツ・リストでした。この3人がそれぞれ二十歳になってパリでめぐり逢うことになります。この、今から200年前に産まれる作曲家たちはクラシック音楽に新しい息吹を吹き込むロマンティックな音楽を作曲していくだけではなくて、現在、私達がクラシック音楽を劇場やコンサートで接するスタイルを創り上げていきます。フランツ・リストの二つ下には近代オペラを開いたヴァーグナー、ヴェルディが1813年に生まれています。

277k-1t

ちなみに後年、フランツ・リストの娘はワグナーに嫁って居ます。シューマンは『新音楽時報』と題した現在でも発行されている新人音楽家や新しい音楽をレビューする、謂わば音楽情報誌を創刊。パリで知り合った音楽家、ショパン、リスト、ベルリオーズを紹介。彼らはパリでは全くの新人でしたが、シューマンが書いた音楽評でパリのサロンで関心を持たれることになります。シューマンは彼らより20年後に生まれたブラームスを街の酒場のヴァイオリン弾きから音楽界の中央に推し出し、ブラームスは彼のウィーン・フィルの母体であるウィーン楽友協会のメンバーに出世。ブラームスはウィーン・フィルに貢献した作曲家として『ブラームス・ザール』としてホールに名前が冠されています。このブラームスが・・・先月、小出会長の解説にもあったように・・・ドヴォルザークを世に出していきます。

ブラームスはアガーテという女性と婚約までいったことがありますが、このアガーテは日本人にとって親しみのあるシーボルト博士の従兄弟の娘。また、ブラームスはエジソン式の蓄音器にピアノ演奏を録音した作曲家でもありました。

第277回蓄音器でレコードを楽しむコンサートk.pdf Download this file

フランツ・リスト 作曲
交響詩《前奏曲》
ユージン・オーマンディ指揮、フィラデルフィア管弦楽団
日本ビクター RL-47〜48 2枚4面

ハンガリー狂詩曲第2番
ピアノ独奏: イグナーツ・フリードマン
1931年(昭和6)年12月16日録音
日本コロムビア CAX-6261〜2 1枚2面

ハンガリー狂詩曲第6番
ピアノ独奏: アレクサンダー・ブライロフスキー
1929年(昭和4年)ベルリン録音 ポリドール 30058 10インチ 1枚2面

ラ・カンパネラ
ピアノ独奏: レオニード・クロイツァー  日本コロムビア 551693    1面

楽曲の説明はホームページに随時掲載いたします