10月28日、チャイコフスキー自身の指揮により、『悲愴』初演(1893)・・・SP音源で、第4楽章を聴く♬

円盤は中心近くなるほど、再生が厳しくなります。それが分かっていながら円盤形のレコードが多くのレコード会社に採用されたのは、大量生産が容易だから。シリンダー式の録音メディアは線直線の優位性は認められながらも、円盤形のレコードがミゾの間隔を狭めていくことで長時間の録音、再生を可能にしたのに対して、録音時間が長くなるに連れてシリンダーが大きいか、長いものが必要になってライブラリ性が低くなっていく。100年後の、ベータ方式とVHS方式のヴィデオテープの顛末を重ね合わせれば理解しやすいと思います。

「夕焼け」 via brightkite.com

チャイコフスキーの悲愴交響曲は、賑やかな第3楽章のあとに次第に音楽がしぼんでいく第4楽章で終わります。

これがレコードの録音にはとても理想的。ロックや歌謡曲のアルバムがバラードのような穏やかな曲で終わるのは、こうしたレコードの特製を考慮してのことだったのでしょう。実際の演奏会では、しんみりと幕が閉じるのよりはパーッと終わった方が楽しいです。ガンガンとした音楽でも、少々音が崩れても気になるものではないですけれどね。レコード・メーカーがオーディオメーカーでもあることが殆どですから、やはり装置に負担になる事は避けたかったんではないかな。レコード針の長寿命をアピールしてもいた時代でしたからね。

 

TCHAIKOVSKY: Symphony No. 6 in B minor, Op. 74, “Pathétique”.

Berlin Philharmonic Orchestra.
Wilhelm Furtwängler, conductor.

Victor Album DM 553 Victor 17561 – 17566 (032549 – 032560). 12インチ盤、6枚12面。
Recorded October-November 1938, Beethovensaal, Berlin.

第4楽章 IV. Finale – Adagio lamentoso 演奏時間 10:08

  
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Iv.Finale_AdagioLamentoso.mp3 (5256 KB)